あの子はウソつけるので大丈夫です

飲み会の計画を立てていて、後輩で誰を呼ぶか何人かで決めていた時のこと。

「Aは実際来たくないとか、ない？」

「あの子はウソつけるので大丈夫です」

サラッと言ったのはAと一番仲のいい先輩。

ん？

なんか今のおかしくない？

お前の仲良し、ウソつきなの？

てかウソつきとよう仲良くできるな？

いや違う。

そいうことじゃなくて。

いまの違和感は、ウソがつけることを長所のように捉えている感があったことだ。

でもさ、確かにそういう側面はあるんだよねぇ。

実際、断ると角が立つとかで、断れない前提の場合、

来たくないのに来られると、

大丈夫か、

楽しんでるか、

なんか静かだけど、

本当は来たくなかったんじゃないのか、

今度からは誘わない方がいいか、

なんて逆にこちらが気を遣ってしまう。

その点、ウソついて来ないやつの場合、来たくなきゃそうやって来ないわけなので、気を遣わなくていい分かなり楽。

おーいＡ！

はい

再来週の金曜日さ、新宿で飲むんだけど、空いてる？

あー、ちょっと予定入っちゃってます

ああ本当。木曜は？

あー、入っちゃってますスミマセン

あそっか。了解了解、また誘うわ

またお願いします

はいよ。あ、逆にいつだったら空いてるとかある？

結構急に予定入っちゃったりして

あーそうなんだ

彼女の仕事が結構変動的で

あーなるほど

行ければ行く感じの方が

了解了解。ちなみに今日は―

入っちゃってますぅぅう

明日はー

入っちゃってますぅぅう

明後日ー

入っちゃってますぅぅう

てかそんだけ明け透けなら、行きたくないって言ったらｗ

入っちゃってますぅぅぅう

ドンドンッドンドンッ　入ってます？

入っちゃってますぅぅう

お疲れでした

お疲れ様です